フットボールを通じて精神障がい者、ひきこもりの人、そして様々な困難を抱えている人が楽しみや誇りをもって生活できる社会を目指す千葉『共に暮らす』フットボール協会が6月16日(土)、千葉ポートアリーナ(千葉市)で「フットサルオープンリーグ交流会2018」を開催しました。
このイベントも4年目を迎えました。最初からコミュニケーションの重要性をテーマにしていました。最初は各地域の精神障がい者を結びつける大会でしたが、次第に幅を広げ、障がいや困難のあるなしにかかわらず、フットボールを通じてお互いをリスペクトした上で意見を交わし合う場になってきています。
【今年のテーマ】
「ルールを作ろう!」「コミュニケーションの工夫を考えよう!」としました。
人には個人的、社会的に様々な違いがあります。一方、スポーツには一定のルール、社会にも明示されているか否かにかかわらずルールがあります。でもこれって正しいのですか?
【実際の流れ】
集まった人がランダムにチーム分けされます。そこで初めてあった人とチームを組み、「新しいルール」を考えます。ルールは対戦相手と協議して何を採用するかを決定します。ルールは相手によって変わります。相手のことも考えないといけないので。
「コミュニケーションの工夫」は主にチーム内で話し合われます。意見を言いだしにくい人は多いですよね。チームにはファシリテーターがついて、そういう人の意見をさりげなく促します。ゲームを通じでルールやコミュニケーションの工夫は変わっていきます
【結果どうなった?】
最初は意見もあまり出なくて、話の出来る人が話をするという状況でした。しかし、時間が進むにつれ意見が出るようになりました。意見でなくてもおしゃべりが進んだり、円陣を組んで試合に臨むチームが出てきます。チーム内だけでなく、チーム同士でのルールの検討も自然とみんなの輪ができていました。
ルールについては「ボールを2個にする」「全員がボールに触れる」「枠にあたることで1点」「ハイボールは手で扱ってOK」などいろいろな意見が出ました。やってみて面白かったこと、うまくいかなかったことはありましたが(ボール2個はプレイヤーには好評でしたがカメラマン泣かせだと言われました(笑))。 いろいろな視点があるということですね。
【考えてみました】
まずはみなさんの雰囲気が時間を経るにつれてよくなっていることが外からも見て取れました。これが一番大事なことなの
「ルール作り」「コミュニケーションの工夫」というのはそれ自体が目的ではないと思います。「人とつながること」「他者のことを考える」「助け合うこと」「ともに認め合った目標に向かうこと」があって、それを踏まえて話し合っていくというプロセス自体が重要なのです。
今日やってきたことで自分の思うようにはいかなくて不満、こんなことを言ってはおかしいと思って遠慮する、など思った方もおられると思います。意見を言える雰囲気をどう作れるか、結論以上に大事なことだなあと感じました。そして楽しいことをみんなでやる、作ることですね。
【ありがとう】
イベントに参加していただいたみなさま、送り出していただいた人、ボランティアで参加していただいた人、この報告を見ていただいている人、世界中で障がいやさまざまな困難に向かい合っている人、そうでなくてもとにかくすべての人に感謝いたします。
【お願い】
トモフトはみなさんの力を必要としています。正直言って今は数少ないメンバーが奮闘してこのイベントを作りました。でも個人が頑張り続けても必ず疲弊します。企画、広報、営業、資金集め、人集め、事務など そんなことにできる範囲でかかわっていただけると嬉しく思います。できること、やりたいこと、やってみたいことを教えてください。
トモフトを作っていくのはみなさん自身です。よろしくお願いいたします。
トモフト理事長 佐々 毅