オープンリーグ2018感想

県立千葉高等学校 サッカー部1年生の皆さんの感想

佐々木 雄飛
山本 大聖
瀬尾 和真
前島 大輝
渡邉 創太
吉澤 初希
小林 健人
森 大起
増田 礼史郎
渡邉 駿太
西岡 知樹
櫻井 大輝
櫻井 千晴

 本日は「フットサルオープンリーグ2018」という会に参加することができ、とても貴重な体験ができたと思います。
僕たちの活動は自己紹介やルールの話し合いから始まりました。
 最初はチームメイトの代表の人しか声を出すことがなかった静かなチームでしたが、サッカーのルールやプレーを通じて意見を交わしたり、アドバイスを与えあったりするうちに固い雰囲気もいつの間にかなくなり、午後の試合では賑やかなくらい盛り上がってゲームに臨むことができました。身体的、精神的ハンデがある人もない人も平等にプレーするにはどんなルールを設けるべきか、また、そのルールを最大限活かすにはどうしたらいいのかを考えることは日頃行っている練習とは違ったもので難しいと同時にサッカー、フットサルと言うスポーツが万人共通で楽しめるものだということを改めて感じることが出来ました。また、その様なハンデがある人と一緒にプレーをしてみて、狭いコートでしかも自分達で考えたルールを適用すれば実力差などあんまりなく皆が楽しめるゲームになったことを感じました。一試合終わる毎にチームのメンバーで集まって自分達が設定したルールの良かったところ、悪かったところを話し合い、悪かったところについては改善点を挙げる等の話し合い活動も普段の練習ではあまり尊重されていない活動ですが、今日の体験でその大切さを改めて思い知ることができたと思います。 今日の、このイベント全体を通して感じたこととしては、サッカーやフットサルというスポーツを通してのコミュニケーションは普通のコミュニケーションより力があり、人と人との繋がりをより強めるものだということです。サッカーやフットサルを通せば、年齢、性別、体格、さらに言語の違う人とでも対等な立場で語り合うことができます。そして、今日はそれを実際に体験することが出来ました。このチームの仲がだんだんと良くなっていったこの喜びを今後の活動に活かしていきたいと思います。
本日はこのような素晴らしいイベントを企画・運営し、私たちを参加させていただきありがとうございました。

県立千葉高等学校 一年 サッカー部 佐々木雄飛

 

 

 今日「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加してみて、サッカー、フットサルの持つ可能性を感じることができました。僕たちがいつも行ってきている競技サッカーは、ルールの範囲内で最大限の力を尽くし、点数を奪うことを第一に考えるものであり、その1点を互いが追い求めることによって、プレーする側としても、観客にとっても手に汗握る、白熱したスポーツになっています。
それに対して、今回のオープンリーグでは基盤となるフットサルのルールから発展させて、競技するプレーヤーみんなが楽しめるような環境をつくるために、ルールを設けることから始まります。性別や持っているブランク、サッカー経験の有無など多様な人が楽しむために、どうルールをプラスしていくか、一般的なサッカー、フットサルに慣れ親しんでいる自分にとって、スポーツの絶対的部分であるルールを変えるという発想自体、最初は想像がつきませんでした。しかし実際にそういった多様な立場にある人が集ったチームで話し合うことで、「フットサルにオフサイドをつけてみる」、「女性は4点」、「女性がボールを持っている間は、周りの男性は全員歩く」など、いろいろなアイデアを出すことができました。僕も実際にサッカー経験のある若い男子高校生という立場として、「ゴールを決めた人は次の点数を決めることができない」というルールを提案しました。一人だけが前に張り付いてゴールを決めるのではなく、チーム全体がボールに絡んで積極的に攻撃に参加できると考えたからです。
そしてそれぞれのチームが持ち寄ったアイデアをミックスして、1回1回の試合ごとにオリジナルのルールでフットサルを行っていきました。人数、ボール数、ワンゴールに入る点数、手によるロングボールのトラップの是非…。1回1回のゲームを新鮮な気持ちで取り組むことができたので、これまで10年近く親しんできたサッカーにも新たな可能性を発見することができました。「サッカーは国境、言語を越える。」サッカー選手や有名人から、よくこんな言葉を耳にします。この言葉のように、男性と女性、健常者と障がい者、若者とご老人のようにたとえ置かれた立場が違うとしても、「サッカーが好きである」という共通した気持ちがあれば、そんな些細なことは乗り越えて繋がれると、確かにこの体験から感じられました。事実イベント中、僕はプレーに熱中し、心から楽しむことができました。
 今日感じたサッカー、フットサルの人と人とを結ぶ力を忘れずに、これからも日々部活動やサッカーに対する探求を続けていきたいと思います。
本日はこのような意義あるイベントに参加させていただき、本当にありがとうございました。

県立千葉高等学校 一年 山本大聖

 

 

 今日は「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加して、普段することのない貴重な経験をさせていただきました。
今日のチームとしての最初の活動は、自己紹介、チーム名決め、ルールをつくることでした。このミーティングで自分はチームのキャプテンを務めさせていただくことになりました。普段の部活やクラスでもみんなの前で話したり集団をまとめたりする機会の少ない自分にとってはとても貴重な経験になりました。
初めの会話は少しぎこちなかったけど、徐々に会話が増え、みんなリラックスしてきました。副キャプテンや他のチームメイトのフォローもあり、何とか最後までチームをまとめられて良かったです。
 自分たちのチームとしては「女性は1ゴールで2得点」、「浮いているボールを手でトラップして良い」等のルールの案が出ました。自分たちでルールをつくることや、フットサルで手を使っても良いというのはとても新鮮でした。
自分たちでルールをつくることは、老若男女や障害の有無に関わらず全員が楽しめる環境にするにはどうするべきかを考える良い機会になったと思います。
試合前には相手のキャプテンと相談して、その試合のルールとしてどの案を採用するかを話し合って決めました。1試合ごとにルールが変わるのも、今回のフットサルの良いところだと思いました。
 試合中はチーム内で声をかけて、指示を出し、励まし合いました。時間が経つにつれチームでのコミュニケーションが多くなりました。また、中間振り返りでは午前中のうまくいかなかった点とその改善点について話し合い、午後はさらに充実した試合をすることが出来ました。
閉会式では、和やかな雰囲気でミーティングや談笑をしました。今回のイベントで本当にスポーツの人と人を繋ぐ力を感じました。この貴重な経験をこれからの生活に活かしていきたいと思います。
今日はこのような有意義な機会を提供していただき、ありがとうございました。

県立千葉高等学校 1年  瀬尾和真

 

 

 今回、「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加して、スポーツの可能性を改めて実感しました。精神に障がいを持つ方、障がいから乗り越えた方、障がいを持っていない私達が共に同じピッチで同じことができることにスポーツの真意があることに気が付きました。
今回はランダムに7~8人ずつのチームに別れて、各チームでミーティングをし、その後フットサルの試合を行いました。最初は上手くコミュニケーションを取ることができるのか不安でした。ですが、ミーティングを始めてみると充実したコミュニケーションを取ることができました。このミーティングでは「各チームでコミュニケーションのルールとフットサルのルールを考える」ことが主な内容でした。私はルールを変えるということは未知数でした。ルールを変えることがスポーツの真意に気づかせてくれたひとつの要因だったと思います。 ルールを自分たちの状態に合わせることでプレーしやすい状態にすることが出来ます。自分たちで自分たちの可能性を広げる。このことが私が今回学べたことの1つです。
 フットサルをプレーしてみてもう1つ気づきました。それは、「プレーをしたら誰でも同じになれる」ということです。フットサルをプレーをするのに自分たち決めたルールを適用し、それを実践に移すことで、そのルールをどうしたら攻略できるのかを考えた時、フットサルはチームプレーだからチームで攻略すればいいのではないかと思いました。結果、チームで攻略することが出来、とても清々しい気持ちになることができました。
 「サッカーなら、どんな障がいも超えられる。」
この言葉に私は深く考えさせられました。事実、障がいを持っている方にとって障がいは、自分が持つ最大の壁です。しかし、サッカーなどのスポーツを通して同じ思いの人や、共感してもらえる人と共にプレーできることはその方にとって生きていく原動力になると思います。今回参加して、最初は暗い雰囲気を出していた人も最後は少しでも明るくなっていました。そこに私達が立ち会うことが出来、とても嬉しかったです。今回の参加を今後の活動・生活に活かせるよう日々精進したいと思います。ありがとうございました。

県立千葉高等学校1年 前島大輝

 

 

 今回のフットサルオープンリーグで日常生活では体験できない様々な刺激をもらい、多くの勉強ができました。7人ほどのチームに分かれて誰でも平等に、楽しく、そして真剣にプレーできるようなルール作りをした後、フットサルを始めました。フットサルを始める前は、あまりうまくコミュニケーションを取れなかったので試合する前はとても不安でした。しかし、試合中はしっかりコーチングしたり、お互いを褒めあったりでき、とてもいい雰囲気の中試合をすることができました。僕はこの場面でスポーツには人と人を繋ぐことができる力があるということに気づきました。僕は普段競技のサッカーをしていますが、今日おこなったサッカーの方がしっかりコミュニケーションを取れていると感じました。試合をしてからはピッチ外でもプレーの反省や互いのプレーの褒め合いや次の作戦決めなどの話で盛り上がることができました。試合後の写真撮影タイムではチームメイトみんなで「I love you 」を意味する手話のポーズをしました。ここではチームメイトにも愛を持つということを学べました。全ての試合が終わった後、寄せ書きを書く時間がありました。ここでは今日お世話になったチームメイトやこの会を開いてくださった人々に自然と感謝の気持ちが出てきました。そしてスポーツはチームメイトがいるから成り立っているのだと改めて実感しました。
 今回の体験で、スポーツの人と人を繋ぐ力や平等にするためのルール作りの工夫やチームメイトへの愛の大切さ、スポーツに関わる人への感謝の大切さを学ぶことができました。自分にはまだまだ学ぶことがあると思うのでこのような障害者のスポーツイベントなどの機会があればまた参加したいと思いました。今回はこのような機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。

県立千葉高校1年 渡邉創太

 

 

 先日はフットサルオープンリーグ関東交流会2018に参加させて頂きありがとうございました。私は今回のイベントでスポーツの力を実感しました。フットサルオープンリーグでは、精神障がいや身体障がいをもつ方々も含めて様々な人たちと一緒にプレイしましたが、中でも特に印象的であったのは、「各チーム独自のルールを考えること」です。例えば、「女性がゴールを決めた場合、2得点とする。」というものから、「頭上にボールが来た場合、危険と感じたら手でボールを弾いても良い。」等といった斬新なものまで、多くのルールが挙げられます。こうしたルールの設置によって誰もが平等にかつ安全に同じスポーツを楽しむことができる、これは本当に素晴らしいことであると思います。それらのルールをチーム内で考える際や、考えられたルールを相手と共有する際に、非常に多くの意見(案)が飛び交っていました。それは、全員が楽しむためにはどうすれば良いか、皆さん一人一人が考えておられたこそ起こりうることだと思います。そのようなコミュニケーションの場や雰囲気の中で自分もチームの一員として意見を出し、一緒にフットサルを楽しんだことで、皆さんと一つになれたように思えます。
 現在の社会では障がいをもつ方々が少し特別な目で見られがちになってしまっているように思われます。しかし、障がいをもつ方々と私たちの間には大きな違いはありません。一緒にサッカーをして、こう感じました。「スポーツには性別も、年齢も、国籍も、そして障がいの有無も何もない」と。たとえ性別や年齢、国籍が異なっても、障がいを持っていても持っていなくても、ボールの前に集まれば話は違います。全員でコミュニケーションをとって、考えて、少し工夫すれば良い。そう実感しました。
 スポーツは人と人とを繋ぐ架け橋のようなものだと思います。ボール1つと少しの工夫、たったそれだけで誰もが平等に楽しみ、理解し合って、感動を共有できる、それはスポーツならではです。
 障がいをもつ方と健常者がさらに相互理解していけるように今回のようなイベントが日本中に広がっていって欲しいと思います。このような貴重な学びの機会を与えて下さり有り難うございました。

県立千葉高校 1年  吉澤初希 

 

 

 偏見はいけない。これは僕が昨日の「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加して思ったことです。たまにニュースで障害者施設で従業員が暴行・殺害するのを見ます。もちろん一番に思うことは従業員に対する怒りですが、少しだけ、僕は世間の障害者に対するマイナスの偏見を汲み取ってしまい従業員に同情ではありませんがしょうがないのかなと思ってしまうことがありました。しかし今回のフットサルオープンリーグに参加してみてそんな「偏見」はおかしいのだと思いました。そのように思えた理由を書いていきます。
  一つ目の理由として実際に「障害者」と呼ばれている方々と共にフットサルをしてみてとても楽しく、ストレスなど堪らなかったからです。始めはお互いにどのように接すればいいのか分からず、ぎこちない雰囲気でしたが、一緒に独自のルールを考えたり、共に試合をしていくうちに、声を掛け合ったり、試合と試合の合間に会話したりなど出来るようになり、とても充実した楽しい一日を過ごせました。
 二つ目の理由として「障害者」と呼ばれている、ある同じチームメイトの方の貴重なお話を聞くことが出来たからです。そのお話の内容は、「ここにいる障害者のみんなは始めは疲れていたけれど、フットサルなどによって元気になれた人達なんだ。ここにいるみんなを見てもらうと分かると思うけれど闇の中にすこしの光さえあればとても元気になれるんだ。あと障害者は、普段は君達が思っているよりずっと穏やかなんだ。」というものでした。(少し実際のお話の内容とずれているかもしれません)僕はこのお話を聞いて僕は、始めに書いたような従業員はそのような事情を知っているはずなのに、そのようなことをしてしまうことに同情など抱けるはずが無いと思いました。また障害者に対する偏見も全く正しくないのだと思いました。
 このように「障害者」と呼ばれている方々に対するイメージを変えることができたのは今回の「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」のお陰です。本当にありがとうございました。

 県立千葉高校 1年     小林 健人

 

 

  最初に精神的に障害を持つ方とサッカーをするっと聞いて、あまりいい気分はしなかった。遠いし面倒くさいし疲れるし…そんな思いを心に秘め、会場に入った。
  始めは10チームに分かれコミュニケーションや自分達なりのルールを決めました。
  いろんな人とサッカーをして、驚いたのは、 誰もが楽しそうにサッカーをしてる、声をかけてかけあいながら、笑いながら。点が入ったらみんなで喜び、失点しても誰かを責めるなんてことは絶対なかった。ここにきて良かった、楽しい、そう純粋に思った。
 自分達で作ったルールを互いに話し合い取り入れることが楽しさを倍増させていたと感じた。普段プレイしているサッカーのルールは不変的なものだ。しかし、ハンドトラップ可、女性は4点、ボール2個、などのルールによって、いつもと違うサッカーができ毎回楽しかった。また楽しさだけでなくこれによって誰もが特に女性が楽しくプレイできていたと感じた。
  今回の活動を通してサッカーの持つ力を強く感じた。ちょうど今行われているW杯を見ると各国が一体化しサッカーを楽しんでいる様に感じた、今回でもサッカーにより皆の心が1つになりサッカーにを楽しんでいたと感じた。サッカーは人々を1つにする力がある、そう一層強く感じた。
  このような貴重な体験の場を設けてくださり、ありがとうございました。

県立千葉高校 1年      森 大起

 

 

 今回の、「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加して、普段とはまた違ったサッカーの楽しみ方や、サッカーの持っている果てしない可能性を感じることができ、とても貴重な経験にすることができました。チームに分かれて初めにやったことは、自分たちで自分たちの試合ルールを決めるということです。最初それを聞いた時は、言っている意味が理解出来ませんでした。僕はルールは既に決まっていて、そのルールを用いて試合を楽しむものだと思っていたからです。このルール作りという行為は、僕にとってとても新鮮で、どんなルールを案として出そうととても迷いました。そして、障害のある方、女性の方、誰もが楽しめるような無難なアイデアを出しましたが、他の方々の出てきたアイデアを聞いてとても驚きました。それは、「頭の上のボールは手でトラップしても良い」「点を決めてもチーム全員とハイタッチしないと点として認められない」「ボール2個で試合をする」などの通常ではありえないような数々のルールです。このようにみんなが楽しむためのルールを適用していても、勝ちに拘り、楽しくプレーをしたい人に激しく体をぶつける人もいたので、そこは試合前の話でゲームの方針をしっかり決める必要があると感じました。   現代では「障害者」と言うだけで、周囲の向ける目が変わってきますが、今回障害を持つ方々と共に同じスポーツをして、障害を持つ彼らと、僕達の間に大差はないことを実感しました。何らかの違いがあっても同じスポーツをする上では、その違いは関係ありません。互いにコミュニケーションを取り合うことで、誰とでも一緒にプレイすることができるのです。これに気づいた時、やっぱりスポーツは素晴らしい。もっと多くの人たちにこのような経験をしてもらいたいと思いました。   このようにスポーツは、誰とでも楽しむことができ、スポーツを通して誰とでもその喜びや感動を共有でき、互いを理解し合うこともできます。この人と人との繋がりを作ってくれるスポーツにこれからも関わり、楽しんで行こうと思います。貴重な経験をさせてくださり、ありがとうございました。

県立千葉高校 1年 増田礼史郎

 

 

 「障害者は不幸しか生まない」2016年に障害者を狙って起きた殺傷事件の犯人の言葉である。否定したい。人が生き抜こうとすることは必ず誰かの希望になると。しかし、当時の僕は、そのための確たる証拠を持っていなかった。今回の交流会に際しても、証拠を探して、身構えながら、僕は臨んでいた。
 「フットサルオープンリーグ」とは果たしてどのような者なのか?先輩に聞いておけば良かったと思いつつ、最低限の情報だけを持って参加した。驚いたことに最初はルール決めから始まった。フットサルの元々のルールに加えて独自のルールを考え、チームごとに作る。まだお互いのことをよく知らない中で少しずつ会話し、アイデアを挙げていった。僕は「お互いの名前を呼び合う」といった平凡なものしか出せなかったけれど、一見型破りな「ペナルティエリア内ではディフェンス禁止」「ハンドトラップOK」といったものも挙がった。前者は得点を入れやすくすることで皆で楽しむため、後者は初心者でもプレーしやすくするためのルールだ。固定観念に囚われていては考え付かない。そして何より思いやりに満ちた発想だ。決定したルールの中で、技術を研鑽し、戦術を追究して戦うのは確かにサッカーの楽しみ方である。だが、それだけではない。皆でボールを追って楽しむこと、勝ちを目指すけれど勝ちに拘らないこと、それもまた立派なサッカーの楽しみ方なのだと感じた。
 試合の前にはチームのキャプテン同士でお互いのルールを知らせ合い、どれを採用するかを話し合う。その中ではルールの意図であったり、メンバーの特性であったりを紹介し合うことが必要不可欠だ。そして、互いに理解し合い、合意の上でルールを定める。このような工夫を、社会は欠いているのではないか。他人は他人だという了承は理解ではない。だから、決して合意出来ない。
 高校サッカー部員として僕と瀬尾はパスサッカーを標榜し出来る限り多くの人とパスを交わした。普段に比べてパスがカットされないので気分が良い。皆でパスを回す一体感が心地良く、かなり楽しんだ。チーム内の仲も深まったような気がしたので、休憩時間に少し雑談を試みる。上手い人もいるんですねと話しかけたらソーシャルフットボール日本代表だと教えてくれた。他に県リーグ上位チームに所属している人もいると言っていた。障害があってもサッカーは出来るし、サッカーが生き甲斐や希望に変わる。それで心の病気が治る人もいるという。そういう人が今度はチームの運営側に回っていって、サッカーの輪がさらに大きくなっていく。「元障害って面白いですよね」と笑って話してくれたその人はサッカーの力強さを思い知らせてくれた。
昼休み後はルールの修正から入る。僕達のアイデアの中でも「ペナルティエリア内ではディフェンス禁止」のルールについてセットプレー時にはどうするのかという疑問が挙がった。試行錯誤し皆で悩むのも今は楽しい。ハーフウェーラインより前からのセットプレーでは、ボールを直接ペナルティエリア内に入れることは禁止とした。眼鏡をかけているチームメイトが、もうちょっと落ち着いてボールを持ちたいということで「眼鏡の人に対してディフェンスしてはいけない(高校生は除く)」というルールも付け加えた。対戦相手のチームに眼鏡をかけたエースがいたのでこのルールはこちらのチームだけ適用ということになった。それでも良いはずだ。それは差別ではない。皆が楽しんでサッカーをプレー出来たこの時間は何にも代えられない最高の宝物だ。全ての試合が終わり、最後のの話し合いは最初からは考えられない程和気藹々とした明るいものとなった。お互いにメッセージを書き合って終わる。また、一緒にプレーしたいというのが心からの思いだ。
 今はまだその言葉を笑い飛ばすことは出来ない。多くの根深い差別があり、障害者に関わる問題は解決していない。しかし、それでも今この僕は、一つの揺るがない証拠を持っている。お互いを理解しようとすること、皆で楽しもうとすること、その過程が数多くの困難をはらんでいるとしても、それだけで価値のあることだ。その共通認識の下に万人が一致出来たならもっと楽しい。そして、そんな世界においては障害の有無も関係は無いのだと思う。だから、身構える必要もなかったのだ。一人一人がそれぞれ別の自分として他人と共に、関わり合って生きていく。複雑化した社会システムの中で、その繋がりが生きることだと、忘れそうになるけれど、やはりそれをその繋がりの中で、そしてサッカーを通じて思い出せるなら、差別も偏見もなくなるのだろう。

県立千葉高等学校 サッカー部1年 渡邉駿太

 

 

   今回、「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加して、障がい者に対する考え方が変わりました。
年齢や性別の違う人、障がいのある人ない人全員が平等にプレーをできるように自分たちでルールを決めるというのは自分にとって未経験のものでとても新鮮な気分でした。また、そのルールを決める中で、チーム内でのコミュニケーションを取れたことで参加した皆さんと一体感をもつことができました。さらに、試合になると声かけを欠かさずにしてくださった方もいて、とても良い雰囲気でフットサルを楽しむことができました。しかしその中で私はチームのために声をかけるということがあまりできていなかったように思います。声かけというのは普段私がしているサッカーでもとても重要なことであり、意識していかなければなりません。この経験から、障がいをもった彼らの方がよっぽどコミュニケーション能力があると感じると同時に、自分の未熟さを深く痛感させられました。
    彼らのプレーは健常者のものと遜色ないほど激しく、そして楽しそうでした。このイベントに参加する前は、障がい者と聞いて身構えていましたが、実際に一緒に参加してみると楽しく会話したり、協力して作戦を考えたりととても充実した一日になりました。
    この経験を通して、スポーツの偉大さを改めて感じました。このフットサルイベントが無ければ、彼らと同じ時を過ごし、お互いを理解し合うことはなかったでしょう。また、スポーツではあらゆる人々が意見や感動を共有することができると思います。今回参加して、本当に多くのことを学びました。この収穫を無駄にすることなく、自分のこれからに生かしていきたいです。貴重な経験をありがとうございました。

県立千葉高等学校 サッカー部1年 西岡知樹

 

 

 この度は、「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加させていただき、ありがとうございました。日頃の部活動とは異なる、とても貴重な体験をすることができました。
 この活動ではまず人々を10個のチームに分けました。目的は勝つことではない、コミュニケーションをとることが目的のチームでした。各チームには精神障がいのある方々も混じっていました。僕は、最初にこの活動について耳にした時、とても不安に思いました。僕は、これまで精神障がいを持っておられる方々と、一度も交流したことがなかったからです。頭の中では、精神障がいを持ってる方々の印象は、無口で自分の世界に入ってしまっている人、という感じでした。ですが、活動するうちに、それはとんでもない間違いだと気付きました。活動をする上で、こちらが気をつかうどころか、様々な面でサポートをしてもらいました。
そしてこの活動というのは、上記にも述べましたが、コミュニケーションを取ることが第一の目標でした。僕は七班に入りました。そこでは、チーム名を決める、チームとしての約束事、独自のフットサルのルールを決めることを最初に行いました。僕は最初、上記のようなとんでもない偏見を持ってしまっていたので、どうしたものかと悩んでいました。するとどうでしょう、もうすでに周りの人たちはすぐに意見を出し始めました。これには驚き、とても恥じました。そう、ここにいたのは、障がいという壁を、スポーツにより乗り越えた人たちだったのです。もちろん世の中には、僕が想像したような人もいることでしょう。でもそれはすべての人に共通することではないし、そもそもそういう状況の人を恐れていた自分がいることに気づきました。こうしてこの後は僕もすごく気が楽で、自然に和やかにチームメイトと話すことができ、意見も出せました。
 ここで出た意見は、まさしくコミュニケーションを取るのには相応しいものばかりでした。例をいくつかあげてみると、チームとしての約束事は、「点を決めたらみんなとハイタッチする」、「距離を感じる言葉(さん付けや敬語)をなるべく使わない」などがあり、フットサルをする際のルールとしては、「なるべく多くの人がシュートを打つ」、「ミスをしてもポジティブな声かけをする」などがありました。敬語を使わないこと以外は、概ね守れたのではないかなと思います。ゴール後のハイタッチなどは、「ナイッシュー」などと声をかけ合い、とても良い雰囲気でした。
さて、細かな決め事が終わったら、いよいよフットサルです。最初は少し様子見といった感じで始めましたが、そんな余裕はないことに気づきました。ほぼ全ての皆さんがフットサル経験者で、とても上手かったです。なので、僕などは逆にフォローしてもらう側で、それが逆に親しみやすい状況を作ってくれました。ある人などは誰もいなかったキーパーを進んで引き受けてくださり、神セーブを連発してくれました。そして、試合後のミーティングでも、意見がしっかりと出ていて、一体感がありました。そして、雰囲気も良く、また上手い人も多かった僕たちのチームは、戦績4勝1分けと、良い成績を残せました。僕も、とても楽しかったです。
この活動を通して感じたのは、偏見の怖さとスポーツの凄さです。今日会った人たちが、壁を乗り越えられた人たちだとはいえ、どこにでもいるような障がいを持っていない健常者よりもずっと温かく、おもしろく、良い人たちばかりでした。なぜ僕は、最初あのような偏見を持ってしまったのでしょうか。
答えはこの世の中にあると思います。日本人全般に言えますが、特に現代の子供は、確固たる「自分」というものを持っていない人の割合が多いと思います。でもそれは、気質やDNAが主たるものではありません。そういう風に子供を育てる教育のせいです。親は、大人は正しいと思い込まされ、大人たちの言ったことを鵜呑みにしてしまう、よって間違った偏見を持つようになります。ですが、それだけでは説明しきれないものがあります。何もこの世には腐った大人だけではなく、立派で見本としすべき大人も、また沢山いるからです。それなのになぜ、僕たちは負の偏見を持ってしまいがちなのでしょうか。そして、その答えこそが、人間の真の弱さだと思います。人間は、本来プライドが高い生き物だと思います。ですが、誰しもに欠点はあり、また誰しもがそれを心のどこかで自覚しています。それ故に、自分より弱いと自分が思い込んでる人を見ると、その人を思い切り下に見て、そうすることにより自分が上にいると錯覚して安心するのです。これはいうまでもなく、何の利益も生みません。では、これらを正すためには、偏見をなくすためにはどうすればいいでしょうか。一番は、人間の本質そのものを変えることです。ですがそれは少し非現実的であり、実行するのは不可能に近いと思います。よって、我々にできること、やらねばならないことは、今一般的に負、弱いと思われているものを正しく理解する、人間の負の本質をできるだけ抑え込む、ということだと思います。そしてそれには、子供の、真っさらなな状態の中でのそういう人たちとの交流というのが欠かせないものになってくると思います。どうしても、話に聞くだけでは実感が持てませんし、情報化社会である今、偏見というものはどこにでも存在します。だからこそ、百聞は一見にしかず。実際にあって、身体そのもので感じるのが大事だと思います。しかし、そこにも問題はあります。それは、症状には重さがあるということです。子供の頃から重度の人に会うと、お互いに悪影響を及ぼしかねません。それ故、年齢、理解が進むにつれて、より幅広く、症状が重い人と会うのがいいのではないかと思います。また、偏見に満ち溢れているこの世の中でも、そういうものすべてを取っ払い、皆が幸せで楽しめる、スポーツというものの偉大さを初めて知りました。これも、体験しなければ決してわからなかったことです。
僕は、この活動を通して本当にたくさんのことを学ぶことができました。これからは、この経験を生かして、勉強や能力じゃない、もっと本質的な部分で優れた人間になれるよう努力したいと思います。そして、そのために、色々な活動を、偏見を捨てて積極的に取り組んでみようと思います。貴重な体験、ありがとうございました。

県立千葉高等学校 サッカー部1年 櫻井大輝

 

 

 「フットサルオープンリーグ関東交流会2018」に参加してみて、普段しているサッカーとは違うフットサルができ新鮮な体験ができました。
全員が楽しめるように自分たちでルールを決めました。例えば「ハンドトラップ(足でのトラップが難しいボールを手でトラップする)」「女性2点」「ボール2個」「全員出場&ボールタッチ」などです。また、ルールだけではなくコミュニケーションをとるために得点したらハイタッチすることなども決めました。様々な工夫をし、楽しむことができたのですが真剣勝負をしている人もいたので「ハンドトラップ」などのルールは改善が必要だと思いました。中間振り返りや最後の話し合いでは全員がより良くできるよう、意見を出しあったのでだんだんとみんなの笑顔が増えていました。試合中もいいプレーには「ナイスプレー!」と言ったり、ミスはみんなで取り返すようになりました。これはより多く話してコミュニケーションをとったからできたことだと思います。参加した人の中にサッカー·フットサルは一度もやったことがない人がいました。その人はわからないことは質問し、自分からみんなが楽しめるようなアイデアをたくさん出していました。そのアイデアは他の人のことを考えていました。この積極性、一生懸命さ、思いやりの心を見習わなければいけないと思いました。
 今回のフットサルで私はスポーツの素晴らしさに改めて気づくことができました。スポーツは人と人を繋ぐことができるのだと思いました。初めて会った知らない人とも仲良くなれたのはスポーツのおかげです。また自分たちでルールを考えたり、改善点を話し合いあったりすることを通していい雰囲気でフットサルできました。
 スポーツをする上で大切なことは、どんな場所でも誰とでも楽しむことだと思います。ですが自分だけが楽しければいいと言うわけではありません。他の人を考えてみんなで楽しむことが大切だと思います。これからスポーツを通して関わる人が多くなると思います。今回のフットサルで体験したことを活かしてコミュニケーションをとり、他の人を思いやってスポーツを楽しみたいです。今回のイベントでスポーツについて深く考えることができたました。貴重な体験ありがとうございました。楽しかったです。

県立千葉高校 サッカー部 一年 櫻井千晴